さあ、今回は固定資産の3区分のうちの最後となりました。
固定資産の3区分について、はリンクからどうぞ。固定資産って何?‐B/Sの「資産の部」って何だろう?(6)
今日は、「投資その他(た)の資産」を見ることにしましょう。
固定資産とは、1年以上現金化されず、長期にわたって使われ続けるものでした。
その中でも、有形固定資産、無形固定資産に入らない資産は、すべて投資その他の資産に計上されます。
中小企業で計上される主のものは、次のとおりです。
・投資有価証券 投資目的(短期的に売買する目的ではない)の
株式や社債・国債などの債券等
・関係会社株式 出資関係が25%以上ある株式ですが、
中小企業の場合は、株式を100%保有している子会社株式のケースが多いと思います。
・出資金 信用金庫などへの出資金
・敷金・保証金 事務所を借りたときなどに支払うものです。
・長期貸付金(かしつけきん) 返済期限が1年を超える貸付金
・破産更生債権等(はさん こうせい さいけん とう) 売掛金や貸付金で、倒産、民事再生法の適用などで、
回収が困難となった債権です。
・長期前払費用(ちょうき まえばらい ひよう) 保険料の前払いなどした場合で、1年を超える部分に対応する金額
下は、トヨタ自動車鰍フ21年3月期の投資その他の資産です。単位は百万円です。
関係会社株式(=グループ会社の株式)だけで、1兆9,706億円もあります!
破産更生債権等も15億円です。
金額にすると大きいですが、会社全体の規模からすると、それほど多額とは言えないでしょう。
また、おなじみの潟ニクロの貸借対照表 はリンクからどうぞ。
次回は、こちらです。→ 繰延資産って何?‐B/Sの「資産の部」って何だろう?(10)