前回から、貸借対照表の流動資産の中身を見てきました。
流動資産の中身も3つに区分できるところまで、お話ししました。
今回は、その中の一つ、当座資産のお話です。
当座資産は、流動資産の中でも、もっとも早く現金化しやすい資産を言います。
当座資産の中身は、次のものです。
現金・預金
受取手形(うけとりてがた)
売掛金(うりかけきん)
有価証券
前回、当座資産を考えていただきましたが、当たりましたか?
「現金・預金」は、皆さんがご存じの通りです。
現金は、現金そのものや小切手のこと、
預金は、銀行預金や郵便貯金のことです。
「受取手形」とは、得意先から受け取った手形のことで、
手形とは「いつ、どこの銀行から、いくら支払うか」が書かれた証書です。
得意先から、販売代金をお金でもらう代わりに手形で受け取って、
受け取った人は、支払い期日に銀行に持って行って、手形に書かれた金額を受け取ることができます。
「売掛金」とは、いわゆる「かけ」で払うとか「ツケ」で払うとか言われるもので、
販売代金をすぐには、もらわずに、約束した期日まで待ってあげているものです。
請求書を出してから、入金されるまでは、売掛金となります。
受取手形と売掛金は、合わせて「売上債権(うりあげ さいけん)」と呼ばれます。
「有価証券」は、短期で売買する目的の株式や債券のことですが、
中小企業では、流動資産に計上される有価証券は、あまりないかと思われます。
上場している株式は、市場で取引すれば、現金化が早いので当座資産になります。
当座資産は、短期の支払い手段として使えるので、一般的には、多いほうがよいとされます。
本物の当座資産は、潟ニクロの貸借対照表 を参考に見てください。
次回は、棚卸資産のお話をしたいと思います。
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